川の野天風呂が有名な尻焼温泉
群馬県 草津温泉から車なら20分ほど、それほど遠くないご近所エリアに尻焼温泉(しりやきおんせん)という小さな温泉郷があります。
実はここ、温泉好きや秘境マニアにはちょっと名の知れた温泉郷なのです。
なぜかというと、24時間いつでも入れる無料の温泉場があるのですが、そこは長笹沢川を堰き止めて作った露天風呂・・・つまり自然の川の中にある温泉風呂(公共野天風呂)なのです。
この看板の先に温泉ゾーンがあります。
ここから先は、写真はおろか(入浴しない)見学も時には憚られる感じになります。なぜなら全裸の人がいる可能性があるから。(一応男女とも水着推奨です)更衣室もなく誰か常駐しているわけでもない。安心安全は利用者のモラルで成り立っている感じでした。
この角度ならぎりぎり入浴風景は見えないけど、橋の上からとか普通に丸見えです笑
このときは週末の午後なのもあって利用者はほぼ男性、20人くらい入浴中でした。
いや〜女性にはハードルの高い温泉郷です。
星ヶ岡山荘
思いっきり温泉を堪能するなら(女性なら特に)宿泊するのがやっぱり一番だなって、公共野天風呂を見て改めて感じました。
ちなみに秘境感もあるこじんまりとした尻焼温泉には、宿が2件しかありません。
今回泊まったのはそのうちの1つ、「星ヶ岡山荘」です。
野天風呂から徒歩2分くらいの場所にあります。
リズム良く味のある看板の書(ロゴ)は、片岡鶴太郎さんが手がけられたものだそうです。
建物の外観のイメージよりも宿内は広々スッキリしてて新しくシンプルだけど気持ち良い!リノベーションされてまだ日が浅い感じです。
これが宿のロゴになった鶴太郎さんのオリジナル作品ですね。
チェックイン手続き中には、なんと生ビールのおもてなし! 部屋にも温泉にも入っていないのに、もうこの宿が大好きに笑
本館・山桜
予約したのは、本館で一番広い(特別室を除く)12畳の山桜。2階のお部屋です。
鍵がひとり一つづつ。これがあるかないかで滞在中の自由度が上がるのでありがたい。うちは夫婦で温泉にかける時間がまったく噛み合わないので。
ベッドが2台あるタイプのお部屋です。
他の部屋はお布団敷きのタイプが多くて、たぶん途中にお布団を敷きに部屋に入られるんだと思います。
トイレと洗面台。水回りは新しくてとってもキレイです。
蛇口から出る水は天然の飲める湧き水!だそうです。
インテリアはシンプルで優しい北欧風のもので統一されてました。
部屋の明かりを消したら、窓からは前面の緑!ブリリアントすぎる。
窓を開けると長笹沢川がすぐそばに。
先ほどの野天温泉が上流のほうにあるので、川の温度は高く湯気があがったりしています。
プチラウンジ
エントランス付近にこじんまりしたラウンジスペースがあります。
ここにも片岡鶴太郎さんの絵画が飾ってありました。なにやら星ヶ岡山荘とご縁がある様子・・。
伺ったところ、女将のご実家は草津温泉の「草津ホテル」だそうで、そのホテルの隣に草津片岡鶴太郎美術館を開館されたのがお父上なのだとか。そんなご縁だったのだそうです。
いや、女将の生い立ちもなかなかびっくり。
それとフリードリンクのコーナーもあります。
ポッド式のネスカフェ。珍しい宇治抹茶もありました。
露天温泉
なんといっても楽しみは温泉!男女入れ替えで2つの温泉が楽しめます。24時間入り放題です。
尻焼温泉はポンプ等で汲み上げていない湧いて出てくる天然湧出、さらにはちょっと熱めの54-6度。毎分356リットルと湯量もドバドバ。
「川の水で温度を下げながら適温にする」というシステムの公共野天風呂は、とても理にかなっていたのですね。
湯上がり処
ちょっとした湯上がりどころもありました。リモコンがボロボロだけどなぜか動くしおまけに気持ちが良い電動マッサージチェアもあります。
冷たい麦茶のサービスもあります。
浴室の温泉はもちろん掛け流し!惜しみない湯量も相まって、とってもフレッシュなお湯です。あとは体が温まるレベルが他よりちょっと高いように感じました。
川の中の夜天温泉気分が味わえるという川縁の露天温泉へ。
階段を降りると、自然の中にとけこんだ石造りの露天風呂が。
掛け流しの温泉は、溢れた温泉はそのまま川に流れ込み自然に帰っていきます。
川より一段高いところにあるけど、目の錯覚で川と一体化しているような気分が味わえました。
あの公共の開放感あふれる野天露天温泉のプチVer。
上から見ても粗野味もある人工的すぎない素敵な露天でした。
実はこのとき、翌朝の5時前。超超早起きしました。
理由は早朝にあの公共野天風呂に行ってみること。(入るかどうかはわからない)
朝起きたら雨が降っていて一度気持ちが撃沈・・。でも宿の露天風呂に入りながら川上から見える湯けむりを見てしまったら、やっぱり好奇心がうずうず。
やっぱり早朝の公共野天風呂行ってみます!ひとりで。(主人は就寝中)