マルタ島に到着して翌日、路線バスに乗ってちょっと遠出します。
天気と風の状態が良い日に行きたいと思っていたマルタ島の名所があり、この日の天気予報が良く絶好のチャンス。今後の天気も考えるとベストっぽいので急遽遠出します。
行き先は、「青の洞門」のボート巡りと、「紀元前の巨石遺跡群」。
マルタ島の中心地から離れているので、多くのオプショナルツアーに組み込まれている主要観光スポットです。
ただルートは単純なので私たちは路線バスを利用して自力で行ってみます。
路線バスにのって
マルタ島の主要交通は、路線バス。
今回のマルタ島滞在は5泊ため、バス回数券(12回/15€)より7日間乗り放題できるTALLINJA CARD 21€(2020年当時)を購入。お得なだけでなくピッとかざすだけで乗車も簡単になります。
マルタ島路線バス乗車券は、 1.5€/1回(2時間以内なら何度でも乗り継ぎ可)夏季期間は2€にアップ
ヴァレッタバスターミナル
ホテルから数分のところに島一番のバスターミナルがあり、ほとんどの路線がここから出発するためとても便利。しかもマルタ島のたいがいの場所に行けてしまいます。また始発なので座れることが多いのもすごく楽。
とても大きなバスターミナルですが、電光掲示板は観光客でもわかりやすく、ターミナルもバスもきれいに整備されていました。
いざ「Grotto」へ
最初の目的の地ブルーグロットへ。Grotto(グロット)が最寄駅です。
ヴァレッタから「Grotto」駅まで約50分ほど、路線バスに揺られながら向かいます。ただ1時間に一本くらいの本数だから時間の下調べは必須でした。(ヴァレッタ泊だから時刻表の下調べも楽だった)
もう一つのブルーグロットに近いバス停「Panorama」駅で降車するバスルートでも可。こちらのほうが本数も増え便利かも。ただ少し歩くことにはなります。
空港をすぎたあたりから、バスが通る道路とは思えない農道のような未舗装の道路を走ったり、マルタ中心部の観光地区とは異なる景色を眺めつつの牧歌的なバス旅です。
最寄りのバス停「Grotto」。
バス停は思ったより控えめ。ここのバス停に近づくにつれ、道路も広く観光バスや観光客を一気に見かけるようになるので見過ごすことはないと思います。海岸線を走るので海も見えてきます。
ブルーグロット Blue Grotto
バスを降りると、オープンカフェやレストランが立ち並び、この界隈は急に賑やかになります。大型バスで来れるような巨大な駐車場もあります。
チケット売り場(小屋)でチケットを購入したら船着場まで降りていきます。
8€/大人 ツアーは約20分
まるで漁村のような素朴なボート乗り場。
実際にツアーとは関係ないおじさんのボートがぷかぷか浮かんでて魚釣りしてたりしています。
適当に人数が揃ったらボートが出発。人数が集まらないと容赦なく待つことになりそうな雰囲気でした。
洞窟エリアまではビュンビュン飛ばします。
えぐられた断崖絶壁のエリアに。切り立った崖がワイルド。いくつもの洞窟が見えてきました。
入り組んだ洞窟エリアに到着するとゆっくりと崖スレスレを走行します。いろんな侵食の岩肌ががワイルドです。洞窟ツアーなのでどちらかというとアドベンチャーっぽい観光になります。
ツアー時の太陽の位置はこのくらい。本当は朝イチの太陽がもっと低いときがキレイだそうですす。でもこもくらいの時間でも全然アリです。
ただ天気は重要かも!(天気が選べるのが自力観光の良いところ)
複雑に巣窟が入り組んでいるので自分がどこにいるかわからなくなります。
海はめっちゃキレイ。マルタの海といえばコミノ島が有名だけど、そんな雰囲気が味わえます。パリピ気分が苦手な人はここにきたらいい。
エメラルドグリーンや紺碧までにごりのない美しい海色あたりにくるとしばらく停車してくれました。
世界遺産 巨石神殿群へ
さて次に向かうのは、ここから歩いて30分くらいのところにある紀元前の遺跡群へ。
マルタの巨石遺跡群は、ピラミッドよりも歴史が古く今から4500〜6000年前に作られたもの。そんなに古いものが、ただでさえ侵食が激しそうなこの断崖絶壁エリアに存在しているのが不思議でなりません。もちろん世界遺産です。
30分の散歩道
「Panorama」からバスで1駅乗るのがベストだけど時刻表次第では30分くらい待つハメになることも。私たちもタイミングが悪く遠くから出発するバスを目撃、出発したばかりだったので、のんびり歩いて向かってみました。
ただゆるやかな上り坂の一本道は、2月の冬季シーズンだから気持ち良いものの、日陰がない暑い夏はヤバいかもしれない笑
道中の眺めはとても良いです。先ほどまでいたグルーグロットの街並みがよく見えます。中央の入江がさっき乗り込んだボートの船着場ですね。
バスならば、神殿のビジターセンター前にあるバス停「Hagar」で下車します。(「Panorama」からひと駅)
バス停すらも遺跡の一部かと錯覚してしまう雰囲気のある停留所でした。ちなみにバレッタまで帰る時もここから乗車します。
ビジターセンター
チケット売り場のあるビジターセンターは設備が整っていて、ここまでの道中を考えると超快適です。キレイなトイレは稀少!
10€/大人
まずは、シアタールームへ通されます。4D映像(?)による神殿の紹介ムービーを3Dメガネをかけて鑑賞します。(日本語なし)
その後、自由に神殿へ。
ハジャーイム神殿
今となっては遺跡を侵食から守るため、島の遺跡にはほぼドームカバーがかけられています。飛行機に乗った上空からもこのドームカバーがよく見えました。
神殿なので居住空間ではありません。
メインゲートは左右対処に医師が積み上げられてます。ゲートは背の高い大人でもゆうゆう通れる高さ。この巨石をどうやって組んだのかもミステリーのひとつ。
ここは神託の間。中央に空いた穴は、夏至になると内部に光が差し込みます。
石が乱雑に置かれているような空間だけど実は古代の残酷さも想像できる場所。右にあるテーブル状のものは祭壇。生贄を捧げ、血がしたたり落ちるようにこの形状になったのだとか・・。(キャー)
ハジャーイム神殿から「イムナイドラ神殿」まで0.5kmのゆるやかな坂道を下って進みます。かなり遠く、行きはいいけど帰りがツラいパターンですね。別料金でゴルフカートで進むこともできるみたいですが、この日は見かけませんでした。
途中の植えられていたサボテンに傷をつけたイタズラ書き。どこにでも出没するな民度の低い方々・・・。
イムナイドラ神殿
こちらの神殿は、少しだけ新しくさらに保存状態が良く、古代遺跡の世界観にどっぷりハマれます。
特質すべきはさっきの神殿より暦の読み方が進化していること。
大きな岩板に「さぶイボ」のように彫られたブツブツはカレンダーではないかともいわれています。また春分・秋分の日には太陽の光が神殿内部を照らすのだとか。日本にも同じような仕組みの歴史建造物があるけどこちらはもっと古い。ピラミッドよりストーンヘンジよりも古い時代のものです。
神託の間。もともとは石が積み上げられドーム状の屋根があったとされています。
巨石の間から見えるのは、まるで船のような形のフィルフラ島。位置的に神殿と何か関係がありそうな気もします。
ブルーグロットのボートからも遠くに特徴的な姿が見えていました。
海の景色といい立地といい神秘的。
周辺も開発されていない地区なので「古代もこんな景色だったのかもな」と感じたり。なっといっても私が行った2月は歴史散策には最適な心地よい季節でした。
ビジターセンターへ戻ると、展示・実演コーナーのあるミュージアムエリアがあり、宮殿の理解をさらに深めるような見学が続きます。屋内なのでキレイで快適でした。(日本語なし)
見学を終了して先ほどのバス停から路線バスに乗り込みヴァレッタへ帰ります。よく歩いた日だったな。
このように歩くのが苦にならないのであれば自分で行ってみるのもオススメです。もし暑さや日差しが強い時はくれぐれも気をつけてください。その時は、時間にゆとりを持ってバスを駆使するか、オプショナルツアーに参加するほうがいいかもです。