幻想的な朝焼けに出会えたヴェネチア。雨上がりの夜明け、忘れられない15分間の空気

ヴェネチアに滞在するだけの旅

今まで忘れられない夜明けの景色があります。一人旅で訪れた11月のイタリア・ヴェネチア(ベネチア)です。

ヴェネチアは小規模の観光地のため観光客は日帰りされる方が多いと思います。

地盤の保護のため、観光中心地の島には車の走行は禁止されています。ですから道は人が通るために作られたもの。交通秩序を保つためだけの余計な雑音物がないから今でも中世の風景があります。(交通手段は水上バス)

ヴェネチアがロマンチックだ〜迷路に迷い込んだ〜など言われるのはこんな理由もあるのかなと思います。そしてなんでもない近所の散策さえも抜群に雰囲気があるのです。

現代アートの街

私はヴェネチア島内に3泊しました。小さい観光地なのでそこまでの連泊は珍しいかもしれません。

狭い街なので、各ガイドブックによると観光ならたった1日で済むかもしれません。しかしヴェネチアは戦前から「ヴェネツィア・ビエンナーレ」(2年に一度の現代アートの祭典)が開催され、特に現代アートが古くから根付いている場所なのです。

オープンしたばかりの安藤忠雄設計の現代アート美術館、プンタ・デラ・ドガーナも目的のひとつでした。(現時点でbeikoランキング1位の美術館)

ひとつの小さな島に美術館だけ建っています。ここにいくには船を利用しなければいけません。

高潮でアート作品が浸水しないのか不安になる海面すれすれに建って異います。

早朝の散策が日課だった

女一人旅なので夜の散策は控え、逆に夜明け前を散歩をよくしていました。

日中は大量の日帰り観光客で情緒はほぼありませんが、夕方からがくんと人が減り、翌午前中まではかなり風光明媚な風景をひとりじめできます。

一番有名な橋「リアルト橋」から見た夜明け直前の風景。

滞在中は天気が良くないことが多く、ヴェネチア名物の広場が水没したり、安定していませんでした。

ただ最終日に早朝散歩のためにホテルを出ると、いつもと違う夜明けに光がさす雰囲気がします。

心が震えた夜明け

しばらくするとドゥカーレ宮殿のある観光のメッカ「サン・マルコ広場」で美しい夜明けに出会いました。これコンデジで撮っただけで何も加工していません。

まるで空気が、無色から濃いスミレ色に色が変化してしまったかのようです。光の色に包まれることはあるかもしれませんが、光ではなくてやはり空気なんです。

ただでさえ美しいと言われる人のいない広場、しかも本当にこのような綺麗な色付き空気に包まれた感覚は初めての経験。

興奮したり何かこみ上げるものがあったり、今で言うところのエモい風景。

色付きの空気に包まれたのはたった15分ほど・・・あとはクリアな早朝の風景になってしまいました。あれからずっとこんな経験はどこでもしていないな。

住民たちが生活しだした朝は、犬の散歩をしている方が多かったです。

早朝からこんなデート現場も目撃・・・!