向瀧は自家源泉掛け流し
向瀧が歴史長くここまできたのは、良質な温泉の存在なのでは?!と思ってしまうほど温泉も良かったのです!
いくつかある浴場は、すべて加温なしの自家源泉掛け流し。湯沸かしなど温度調節もしていない湧いたままの全て天然の状態!しかも浴室も歴史があって実に味があるのです。
きつね湯
向瀧の最古の建物である玄関棟、半地下にきつね湯があります。ここが現存する一番歴史のある温泉です。
昔ながらの湯治場風の熱い湯なのが特徴です。ぬる湯派私にはハードルが高そう・・。先に入った主人曰く、せっかくだから行ってみたらいいと思うけど、湯温的にきっと私には無理っぽだろうと。
のれんの先には、大理石を削り出した洗面台が。すごい!こんなのは見たことがない貴重なものでした。今となってはめちゃくちゃ贅沢な素材の洗面台。いまだ現役です。
熱々のきつねの湯。まずは試しに足湯からチャレンジしようと、入ってみました。が・・・熱気で浴室内が、スチームサウナのような蒸気。見えない・・!
ちょっと足をしのばせてみたら痺れる熱さで、即撤退。
温泉成分表では、源泉の温度は56度程で湧いていて、ほぼ源泉のままのじゃないかと思うくらいでした。外は雪、中は熱々の不思議なコントラストだなあ。
さるの湯
大浴場のさるの湯は、広くてシャワーなど設備が整ってたのでお風呂としても実用的でした。
それでも立派な大理石の壁やは格があって、温泉口に積み重なった湯の花の景色も温泉の濃厚さを感じられて目にも満足。入る時はずっと一人だったから泳いでみたり笑
長めにはいれるややぬるめの湯だったけど、温泉上がりは体がホカホカ温まって、雪国の広い館内をウロウロしても全然湯冷めしなかった。
部屋からいちばん近いのがここだったから、寒さを感じたらちょっと温まりに気軽にリピートしまくった!
貸切風呂
最初夜に入ろうと思って向かったけど、古いから薄暗くてたじろんでしまった貸切風呂(結局大浴場に変更してしまった)。建築当時さながらのここも歴史ある昔ながらの浴室でした。
一転、早朝は日差しもさわやかで貸切温泉にいってみます。(写真左側が入口)
このようなタイルづくりのクラシックな温泉。少し深めなのが昔っぽい。
湯の花の具合が、流れっぱなしの濃い温泉成分を感じずにはいられない。たまらん!
同じような3つの浴室が並んで、空いていればいつでも入れました。3つともタイルのデザインや天井のデザインが微妙に異なっていました。
会津伝承の郷土料理
夕食
食事は全て部屋食です。こたつに入ったらもう動けない怠惰な夕食〜。
まずは、向瀧オリジナルの日本酒、「美酒佳肴」ブランドの飲み比べセット。日本酒の名前は、かつて向瀧に泊まられたことのある野口英世氏が残された墨書からだそう。
ちなみに泊まった菊の間には、伊藤博文氏が同じく向瀧で残された書(のレプリカ)が飾ってありました。
料理も、昔ながらの調理法でつくられた伝統料理が主です。そして鯉(コイ)料理が有名です。盆中央奥のタタキ、そして奥の腕が、向瀧名物「江戸時代から会津藩直伝の鯉の甘煮」
コイは味が濃い! というより味付けが濃いのでごはんのお供系です。
大きいお椀にたっぷり入っているので献立たっぷりのコースでは二人で一皿を食べるのがやっとでした。残った一皿分は真空パックでお持ち帰りさせてもらいました。
会津地鶏のお鍋と、おしのぎのごぼう湯。
福島和牛のステーキと、合図の伝統汁物こづゆ。
揚げ物・ごはん、デザートは会津のイチゴさちのか。
なんだか田舎に帰ったような日本の古き良きメニューでした。食にも伝統を伝承するというコンセプトを感じました。
朝食
朝も部屋のこたつでいただきます笑
トピックは、向瀧の温泉でつくった温泉卵!日本の伝統的な朝食です。
紅鱒のせいろ蒸しもおいしかったなあ。
障子をちょっと開けて日差しと雪景色を見ながらの食事。朝の障子の雰囲気も素敵でした。