関東〜会津を結ぶ江戸宿場町、大内宿。ネギ丸ごと一本をお箸がわりに「名物ねぎそば」を食べる

江戸の宿場町 大内宿

日光金谷ホテルから、次のホテルチェックインまで少しドライブがてら少し遠くへ行きます。明日は天気予報が雨になってしまったので、予定を変更して晴れてる今日のうちに向かうのが大内宿です。

大内宿は江戸時代に、日光〜会津までの重要な街道の宿場町として栄えたそうです。

会津いえば幕末の戊辰戦争。
賊軍となった会津は悲惨な歴史をたどり・・そのせいで会津近郊は焼き討ちなどの被害が多く出たそうです。ただ奇跡的に大内宿はその被害を免れたおかげで、江戸時代から続く街並みを今でも残しているそう。

冒険家 イザベラ バード

史実でも金谷カテッジイン(日光金谷ホテル)に半月ほど滞在した英国女性の冒険家イザベラバード女史も、日光をから大内宿に滞在して津川の川下りで新潟を目指したそうです。

イザベラ・バード
明治初期に横浜から北海道までを冒険(旅)し、「日本奥地紀行」という著書を発刊された英国女性。著書には金谷カテッジイン(日光金谷ホテル)での宿泊や日光での様子を詳しく著述。


戊辰戦争終結からそれほど経ってない頃なので、宿場町である大内宿までの道中で出会う(賊軍側として辛酸をなめた)庶民の暮らしはひどいもののようでした。

奇しくも金谷カテッジイン(日光金谷ホテル)から大内宿まで、イザベラバード女史の冒険の道のりをなぞることになりました。車だけどね〜

・・と語っていますが原書は拝読しておらず・・もっぱらマンガで知り///大内宿や道中のエピソードは2〜3巻に掲載されています。

茅葺屋根の家が建ち並ぶ景観は保存地区

白川郷の雰囲気をイメージするのがわかりやすい茅葺き屋根が続く昔ながらの景観。このあたりは3月になってもまだ雪が残るエリアのようです。

重要伝統的建造物群保存地区に指定されいるため住民憲章があり「売らない・貸さない・壊さない」の3原則があります。白川郷のように放水訓練もあるそうです。

もともと宿場町なので、どの家も軒先で何かしらの商売をしていて、この道沿いはずっと華やか。ただ今でも宿泊可能なのは2軒だけになってしまってます。

雪が残っているので慎重に登った高台の景色は、これだけ遠いとなんだか着物を着た昔の人のようにも見えて江戸時代にタイムスリップした感がありますねえ。

外国人にも人気の観光地らしくツアーバスも来ていたみたいで、この時は3割以上は外国人だったような。日本人の大学生くらいの若い子が多くいたのも意外でした。

ねぎそば(祝言そば

大内宿の飲食店の多くは「名物ねぎそば」を提供するお店。今日のランチももちろん「ねぎそば」を楽しみにしていました。

ネギが豪快に1本ささっていて箸のようにして食べる日本そば。ネギにそばを絡ませながら&薬味としてネギもかじりながら食べるらしいです。

諸説色々あるようですが、偉い方にそばを献上するときにネギを「切る」という言葉や行為が縁起が悪いとか・・そんな事が言われていたりしているそうです。

お店は、現地で食べたいと思った時に待ち時間がなさそうで、家屋の佇まいが昔ながらの雰囲気を残していそうな本家玉屋を選んでみました。

偶然にも本家玉屋さんは、大内宿で一番古い建物で築400年の歴史があるそうです。

のれんがあるからお店のような雰囲気があるけど、中は古民家そのものです。

めちゃくちゃ雰囲気のある室内です。
まだ現役で囲炉裏もあったりして暖がとられていました。天井もいい感じにいぶされてます。店内は広くて、明るい窓際の席はほぼ満席でした。ペット連れの方は外の縁側席で食べれます。

ねぎ1本丸ごと

これが「冷たいねぎそば」ビジュアルインパクトがスゴイ!
ネギを箸代わりに。というので、もっと扱いやすい細めのネギかと思ったら八百屋で見かけたら買ってしまいそうな大ぶりの立派なネギ!

主人は「温かいねぎそば」。
こっちのネギは白いところだけでちょっとした違いがありました。玉屋本店さんは十割蕎麦だそうです。途中何度も割り箸で食べてしまいたいと思ったけれど、最後までネギで完食(ネギは半分ほど残した)。

外国人の方も何組もチャレンジしていて、どう思いながら食べているかすごく気になります。

本家玉屋さんのエピソード

集落の中程にある鳥居は、徒歩5分くらい先にある「高倉神社」のもので、その「一の鳥居」となります。

お祀りされている以仁王(後白河天皇の第3皇子)がこの地に辿り着いた際お世話をしたとされているのが、先ほど食事をした本家玉屋さんだそうです。とても古くから続く名家なのですね。

以仁王
大河ドラマ「鎌倉殿の13人」では木村昴さん(お声はジャイアン!そして新・桜木花道)が演じられたのが(ほぼ回想シーンだったような気がするけど)記憶に新しいところです。めちゃめちゃ後の源平合戦に関係するお方じゃないか!