年季もののグローブ・トロッター、セルフメンテナンス。インナーのカビ・シミ除去を自分でやってみた

我が家のGLOBE TROTTER

若い頃、当時の自分にとっては清水買いをしたグローブトロッターを新品で大(30インチディープ)&小(18インチ)の2台のスーツケースを持っていました。

そのどちらもなぜか海外旅行中に破損し修理を経験済みという手のかかる我が家のグローブトロッター。使い方が悪いのか・・・もはや相性が悪いのか・・・

大きい30インチは壊れた取手部分を修理したものの、当時住んでいた新築マンションでの保管による湿気(コンクリート打ちっぱなし内装)の洗礼を受けてしまいます。内側のクロスにカビのシミがたくさんできてしまったのです。

そのため泣く泣く処分をしました。詳しくは↓

内側クロスに点々のシミができる問題

そんな経験があるからこそ今まで気を使っていたにもかかわらず、とうとう小さい18インチのグローブトロッターの方にもカビのシミができてしまいました。

確かにコロナ禍で出番は減っていて、チェックを怠ってしまっていのはいなめない・・。(見苦しい写真が少し続きます)

処分済みの30インチディープと全く同じ症状で色合いも全く同じ。こうなると、もう「物をしまおう」という気分になれず、これはスーツケースとしては致命的。

過去に苦い経験があるからこそ、保管中も物を入れず、むしろ除湿剤を入れて自分なりに対策していたのに・・。ちょっと出番がなかっただけだったのになあ・・。

一生モノなんてない。グローブトロッターもしかり

結構高いお値段だった&長く続くブランドの伝統・・。「手に入れたからには一生大切にしよう」なーんて思っていたけど、やっぱり活躍できる寿命はやってくるんだよね。

大切にメンテナンスして長く使い続けていくという考え方もあるけど、実際に使ってみたグローブトロッターは自分のトラベルスタイルに合わなかったのがそもそもの間違いで。(上記過去記事参照)

つくづくコストが掛かってもレンタルして試すべきだったと思っています。

さて、こちらすでに10年選手くらい。背面・車輪周りはこんな感じ。

車輪の直径が小さいので、道路のちょっとした段差もほぼ本体に当たり、角の補強革のすり切れも激しくなってきました。特に欧州の国々を旅すると一気に劣化していったなあ。

はじめのうちはこの擦り切れ部分にシューケア用品で色を入れたりしていました。ただ毎度擦り切れるので今ではもう放置です。車輪のゴムも劣化が見てとれるようになってきました。

表のヴァルカンファイバーはこなれたエイジングがでてきました。雨にも何回か打たれているのに水濡れのダメージがないのは流石です。

すでに十分働いてくれたし状態もよくないので処分しようか迷いましたが、どうせ捨てるならダメ元で自分で綺麗にしてみようかな?とセルフクリーニングをチャレンジしてみることにしました。

染み抜きのセルフメンテナンス

以前お気に入りの洋服で同じようなシミができたときと同じ方法を試してみたいと思います。

※染み抜き方法の知識は日々の奥様的お洗濯の知識のみです。決して公式情報とかその道のプロの情報とかではありません。気軽に真似されないようにお願いします。

準備するもの

用意したのは粉末タイプの漂白剤と台所用洗剤。
それにどこかの海外ホテルでもらった日本人には大きくて固く使うには厳しすぎる使い捨て歯ブラシ。

漂白剤は、液体でなくこの粉末タイプでないといけません。
うっかり液体タイプ使ってしまうと白く脱色されるので絶対NGです。これだけが一番大事です。

台所洗剤はだいたいなんでもよくて、汚れ落としのためというより成分の界面活性剤が必要となります。分解した汚れを浮き上がらせるためだったと記憶しています。

溶液を作る

それらを適当に混ぜて水で溶かした溶液を作ります。台所用洗剤は少なめで。

塗布

カビ的なものとしか思えないのですが未だ謎の多いこのポツポツ。30インチもまさにこの色でした。

いつのまにか結構濃いシミまで成長してしまいました・・。

おそるおそる溶液をブラシでおいてとんとんと叩いて浸透を試みます。

やはり叩くだけでは全然落ちません。すぐに薄くなる気配も感じられず。

これは失敗か?!と、ヤケになり適当モードに突入。

乾かないように溶液を乗せてはゴシゴシこする→放置→たまに拭き取る。を、シミの具合をみながら繰り返していたら結局半日以上の時間がかかりました。

でも茶色っぽいのが気づいたら消えた!

心配したのはヴァルカンファイバーへの水の染み込みと、クロス貼りが剥がれてしまうかもという不安でしたが、思ったより平気っぽい。

放置しても脱色されることはありません。

すすぎ

用意するもの/水スプレー、乾いたタオル

こんどは溶液を流し取るすすぎです。霧吹きで水を吹きかけ→乾いたタオルで吸い取るという作業を泡立ちが消えるまで繰り返しました。

ここで十分に洗剤を洗い流さないと洗剤残りが逆に白いシミっぽくなってしまいます。一度乾かないとわらない事だったので、乾いたのにやり直しを何度か繰り返してしまいました。

ここで多めの水を使ったので、多少バルカンファーバーに歪みがでてしまったかも。。。大きい面(底)の部分は注意です。

でも結果的にシミだらけとどちらがいいかといえば綺麗なほうがよいので私的には問題なし。

洗った結果

かなり綺麗に落ちました。大きくて濃いシミ部分はほとんど跡形もなく消えました。

リフレッシュされてかなり気持ち良くなった!

うっすらムラみたいなのも感じますが、大きいシミに隠れて気づかなかった経年劣化の変色なのか、汚れがついでに落ちて溶液がかかってないところの境目ができたのかもしれない。あと、チャレンジしなかった小さくて薄いシミは残ってます。

  • 意外にクロス剥がれは起きなかった。
  • ただ端の処理部分は毛羽立つ
  • 大きい面は水分で仕上がりに多少の歪みは出る
  • 台所洗剤は多すぎるとすすぎが大変

こんなところが注意点。やるかやらないか価値観で意見が分かれそう。人それぞれかもね。

つくづくウチのグローブトロッター、手がかかる子だわー。しばらくインテリア品として楽しもうかな。(もう旅には連れてかない)