クラシックホテル「日光金谷ホテル」へ。和洋折衷の文化財だらけ、日本最古の西洋ホテル[宿泊記]

東京から栃木県へ2泊3日のドライブ旅を予定、日曜/鬼怒川温泉、月曜/那須塩原の宿泊先も2泊分もすでにおさえています。

出発目前、奇跡の空室

ところが、出発3日前に一休.comを見ていたら、あの日本最古のホテル「日光金谷ホテル」に1室だけ空室がでていたのでした。

しかも春休み中の土曜日!(日本人も外国人もわんさか旅を楽しむ超繁忙期)

旅行支援もつきめちゃくちゃお得で、誰かに見つかる前に即予約。栃木県内に3泊4日という旅を敢行です! しかも「日光金谷ホテル」は、一休.comダイヤモンド会員特典付きのホテル、更にいろんなお得がWでついてきます。

ちなみに3泊すべて1泊2食付きの・・体重的にもピンチな旅でもあります。

日本最古のホテル 日光金谷ホテル

春休みの日光の週末は大混雑! バスツアーの団体さんからバックパッカーの外国人まで、大変な人出でした。そんななか高台にある立地のおかげなのかホテルの敷地内は、宿泊者程度でのんびりしていました。

日本最古の西洋式ホテルであり、建物の一部は登録有形文化財です。

和風とも洋風とも分けることができない、絶妙な和洋折衷なクラシカルな外観の建物。

気分の上がる回転扉から館内に入ると、洋館の雰囲気が高まってきます。回転扉上には「三つ爪の龍」が飾られています。日光東照宮にも見られるような伝統的な彫刻細工が見事!

ややデコラティブな日光らしい古き良き伝統品が洋館を独特の雰囲気に仕立てているようでした。

スタンダードツイン B

直前にただひとつ空室だったスタンダードツインBという部屋。HPでは、景色は山側でひとまわり狭く、部屋それぞれの趣がある・・だそうです。

ホテル内でも安い部屋だけど、チェックインして部屋に案内されて「ああ・・・」
ドアからして格下感があって、分かってはいたけど想像より下でちょっとがっくり。あまりモノに掘り出し物は中々ないなあ苦笑。

でも、宿泊費はホテル内でもお値打ち価格。安くあげたいときはオススメです。

まあ寝るだけと割り切れば快適なお部屋でした。障子窓は開けない方が快適な景色です笑

置いてるものは洋風アイテムだけど、そこはかとなく和室っぽく、クロークもなんとなく押し入れ風味がありました。建具などリフォームが追いついてない時代っぽい古めのつくりです。ある意味でのクラシックホテル^_^;

それでも水回りは新めのリフォーム済みでお風呂タイムは快適でした。冬が厳しい日光ならではのヒーティング設備はバスルームにもありました。

アメニティ類はスキンケアも含めて充実しています。

日光金谷ホテルは今年の6月で創業150周年。記念してつくられたオリジナルペットボトルが用意されていました。売店にも記念グッズが色々販売されていました。

部屋はこれくらいにして、さっさと文化財だらけの館内をぶらぶらしよっと♪

ホテルの館内ツアー

まだ人数を縮小されているみたいですが、ホテル内を説明しながらめぐる館内ツアーが無料で開催されています。この日は2回催行されていて、私たちは早い時間のほうに参加しました。(遅い方だと夕食時間が迫る感じだった)

赤絨毯がクラシカルで味のあるロビーが集合場所です。

左の窓から見える足場の組まれた現場は、全面リニューアル工事中の別館です。今年の7月にエレベーターなども導入してホテル内でも最高級ランクの客室に生まれ変わりオープンするそうです。

日光金谷ホテルの大胆な増築方法

ツアーに参加して一番びっくりしたのは、現在の2階はかつて1階であったということ。

昭和11年に増築するため、地面を掘って現在の1階を作ったそうです。そういわれると2階のレイアウトがロビーっぽくみえてくる・・。

床材までもが設計当時のままのバンケットホール。今でも結婚式などが行われています。この日は何も開催されておらず見学はいつでもできます。

当会場(バンケットホール)は、明治34年(1901年)に建設されたもので、建設当初はダイニングルームとして使用されていました。(平成17年には、登録有形文化財にも登録されています。)

天井に「吊り天井」工法が使われているのが最大の特徴で、そのおかげもあって、柱の無い広い空間を取ることができています。また、四方の欄間には当会場の新築に合わせてあつらえられたと思われる、三十六歌仙の画が飾られているほか、牡丹と虎が表裏に描かれた衝立て、格天井など、東照宮拝殿をイメージさせるような空間となっています。

また、床の木組みも当時からのもので、100年以上もの長い年月の間に、幾度となく催されたダンスパーティーの使用にも耐えており、今日に至るまで、当時の面影を残しています。

日光金谷ホテル公式HPより

開店前のBAR「デイサイト」を特別見学

早い時間の館内ツアーは、17時に開店するバーの内部見学も特別にさせてもらえました。(遅い時間帯は見学はできません。バーが既にオープンしているから)ただ準備の邪魔をしてはいけないので、見学時間は正味2分くらい。

思ったより狭い暗がりの店内を数人づつ入ります。足を止めないように見張られながら笑
準備中のためオープンしたら仕舞うような店舗用品もだしっぱなしだったりしてますが、無料で中を観れるのは嬉しい。

DACITE 入店のカバーチャージは600円/1人、カクテルはだいたい1600円〜

現役で稼働中のこの暖炉は、フランク・ロイド・ライト時代の帝国ホテルのものと似ていて、ライトとの関係がウワサされているとかいないとか・・などの都市伝説的な説明を聞きながら、

歴史を見守ってきたであろう渋いバーカウンターに痺れます。そう言われるとカウンター下の石づくりも実に帝国ホテルっぽい。

ロンドンタクシー

このエントランスに駐車されているロンドンタクシー。ホテルロゴ入りのクラシックなハイヤーは、創業年にかけてナンバープレートは創業年の1873

ほぼ婚礼専用車で、主にここで式を挙げる花嫁たちがこちらに乗って移動するそうです。普通の送迎に使われることもありません。後部座席は特に上級仕上げで貴族気分が味わえそう・・

展示室 金谷の時間

1時間弱のツアーを終え、敷地内にホテルの歴史が紹介されている小さな展示室へ。金谷ホテルにゆかりのある方々、宿泊したことがある有名人が紹介されていたり貴重な備品が展示されています。

その中でもアメリカ人のヘボン博士と、イギリス人女性の冒険家イザベラ バード女史は特に大きく取り上げられています。
ちなみに、ホテルに入ってすぐのチェックインカウンターの奥壁にもお二人の肖像画が飾ってあり、ホテルにとって重要なお二人というのが感じとれます。

冒険家 イザベラ バード

ヘボン博士は、金谷カテッジイン(金谷ホテル)誕生のきっかけとなった方。
さらには、イザベラ バード女史においては明治初期に日本を冒険(旅)し、「日本奥地紀行」という著書を発刊された英国女性。金谷カテッジインに半月ほど滞在、著書にも日光での様子を詳しく著述された方なのです。

・・といっても著書は拝読しておらず、もっぱらマンガで知りました///

現在10巻まで発行され、横浜から北海道の奥地を目指してまだまだ連載中です。ヘボン博士は冒頭から、日光と金谷カテッジイン滞在中のエピソードは、1〜2巻にかけて詳しく描かれています。(フィクションを交えた創作作品) 

ヘボン博士のおすすめの宿として登場する金谷カテッジインは、それまでの旅の宿と違い、主に清潔さにおいて感動しているエピソードがありました。

原書の古い時代の表現方法や文章より、マンガだと絵の表現の機微でスッと理解できるのが良いです。日本を旅してまわる紀行本なので旅好きな方にもおすすめのマンガです。

さて、そろそろディナーの時間も近づいてきました。レストランでの食事は一番楽しみにしているのでワクワクが止まりません!

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